マカと排卵の関係について
排卵が起こらず、妊娠できないかたが増えています。
でもご安心を。
この記事では、ホルモンバランスを整えるなど、マカに期待できる妊娠効果について詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。
>>簡単な解説はこちら
1.排卵とは
排卵とは、卵子が卵巣から卵管を通って、子宮へと放出されることをいいます。
子宮内膜が厚くなる(卵子の受け入れ準備が整う)と、卵巣から卵子が排出され、受精可能な状態になります。
排卵は、生理が始まってから13日~15日後に起こります。
(一般的な生理周期は25日~36日)
排卵日の前後、特に排卵日の前日がもっとも妊娠しやすい時期。
それは精子が2日以上生きている一方で、排卵された卵子の寿命は約24時間だ、というのが大きな理由です。
排卵日の前後2~3日ほどは倦怠感や頭痛などの体調不良を感じるかたも多く、下腹部に痛みを感じる「排卵痛」があるかたもいます。
排卵期の症状は人によって違い、人によっては痛みなどがまったくなく、体調不良にならない場合もあるのです。
2.働く女性の3分の1が無排卵
現代の「働く女性の3分の1が無排卵」だというデータがあります。
(参考:第88回 日本産業衛生学会講演集 「基礎体温調査を用いて検討した働く女性の勤務環境と排卵機能の関連」 2015年5月 大阪 P1-9)
無排卵(無排卵性月経)とは、排卵が起こっていないにもかかわらず、生理が起こることをいいます。
30代の女性に多い症状です。
生理(月経)があっても無排卵になることはあります。
排卵が行われなければ受精が起こらず、妊娠できないのです。
2-1.無排卵を確認する方法は?
基礎体温を計ることで、無排卵かどうかをチェックすることができます。
通常、基礎体温は、二種類の女性ホルモン「エストロゲン」「プロゲステロン」の、どちらかの分泌が優位になっているかで変化します。
- ・エストロゲンが優位の「低温期」
- ・プロゲステロンが優位の「高温期」
月経から排卵までの期間(約14日)が低温期、排卵が始まってからの約14日間は高温期といわれます。
無排卵のかたは排卵がおこなわれず、体温を上げる働きがあるプロゲステロンが分泌されません。
そのため高温期がなくなってしまいます。
基礎体温を測り、高温期がない場合は「無排卵性月経」が疑われます。
2-2.無排卵の原因
無排卵のおもな原因は「ホルモンバランスの乱れ」。
ホルモンバランスが乱れる原因としては、以下のものが挙げられます。
- ・精神的なストレス
- ・過度のダイエット
- ・激しいスポーツ
- ・喫煙
生理は、脳と卵巣の連携プレーによって起こります。
心や体へのストレスにより脳がダメージを受けると、卵巣へと正常にメッセージが送られません。
その結果、生理が乱れたり無排卵を引き起こしたりしてしまうのです。
また、無排卵にはならなくても、ホルモンバランスの乱れが原因で排卵日が早まる、または遅くなる場合もあります。
つまり正常な排卵を促すためには「ホルモンバランスを整えることが大切」ということですね。
3.マカはホルモンバランスを整える
株式会社ヤマノと中村学園大学の薬膳科学研究所との共同研究チームでは、マカなど人が摂取した食事によって、体内でどのような反応が起こるのかを研究しています。
ラットにマカを摂取させた結果、以下のような効果が判明しました。
- ・卵胞刺激ホルモン…19倍
- ・黄体刺激ホルモン…4.5倍
卵胞刺激ホルモンは、その名の通り「卵胞を刺激し卵胞を成長させる」作用を持ちます。
卵胞とは、卵子が入っている球状の袋のようなものです。
黄体刺激ホルモンには、「排卵後の卵胞の黄体化をうながす」作用があります。
卵胞が黄体化すると、黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されます。
黄体ホルモンは「排卵を誘発する」作用を持つことが知られています。
卵胞を刺激する
↓
卵胞が成長
黄体刺激ホルモンが分泌
↓
卵胞が黄体化
黄体化により黄体ホルモンが分泌
↓
排卵
黄体ホルモンの分泌量が低下すると、黄体機能不全を引き起こし、受精卵が着床しにくくなる(妊娠しにくい状態になる)恐れがあります。
そんな時はマカを摂ることにより、卵胞刺激ホルモンや黄体刺激ホルモンが適切に分泌されることで、妊娠する可能性が高まります。
この実験で、「マカにはホルモンバランスを整えて妊娠しやすくなる効果がある」ということが証明されたのです。
4.マカでストレスに強くなり、無排卵を防ぐ
マカには「ストレスに強くなる効果」が期待されています。
それは、マカに含まれるグルコシノレート(ベンジルグルコシノレート)という成分がカギ。
人は心や体にストレスを受けると、多くのエネルギーを消費することがわかっています。
グルコシノレートにより脂質を燃焼しエネルギーに変えることで、ストレスに強くなるといわれているのです。
”マカの特有の成分である二次性代謝物(グルコシノレート)の働きにより、マカは脂質を燃焼してエネルギーをたくさん消費していることが分かりました。
つまり、心身にマイナスに働くストレスに対応するエネルギーをマカが作り出すことで、ストレスに負けない身体を作ってくれると思います。”
(引用:ヤマノ天然素材研究所 「ストレスにマカがいいって本当?マカの研究者内山教授聞いたストレス社会に嬉しいマカの効果」)
過度のストレスは無排卵を引き起こす恐れもありますので、普段からマカを摂り、ストレス対策をしておくことをおすすめします。
5.マカには妊娠に効果的な栄養素も入っている
マカには「ホルモンバランスを整え排卵を促す効果がある」といわれていますが、それはグルコシノレートの作用のみではありません。
ビタミンやミネラルを摂ることによっても、妊娠する可能性を高めることができます。
妊娠への良い影響があるといわれているビタミンやミネラルをまとめると、以下のようになります。
- ・ビタミンE
- ・ビタミンC
- ・ビタミンB6、亜鉛
- ・カルシウム、マグネシウム
- ・鉄分
そしてこれらの栄養素はすべて、マカに含有されているのです。
一つずつ詳しく見ていきましょう。
5-1.ビタミンE
ビタミンEには女性ホルモンのバランスを整える作用があります。
ビタミンEの化学名「トコフェロール」は「子どもを産ませる」という意味で、もともとは動物の不妊解消のために使われていました。
ビタミンEは副腎や卵巣に貯蔵され、女性ホルモンの分泌量を調整します。
月経前症候群(PMS)や生理痛の薬としても効果が証明されていますが、更年期障害への効果も期待されています。
男性もビタミンEが不足すると生殖機能が低下するといわれているので、男女ともに積極的に摂りたい栄養素です。
5-2.ビタミンC
ビタミンCには自律神経を整える作用があり、ストレスへの抵抗力を強めます。
過度のストレスはホルモンバランスの乱れを引き起こし不妊を招きます。
ビタミンCはストレスを感じた時に大量に消費されてしまうので、日頃から意識して摂取しましょう。
5-3.ビタミンB6、亜鉛
ビタミンB6や亜鉛には、女性ホルモンを活性化する働きがありますので、生理不順や生理痛への効果が期待できます。
5-4.カルシウム、マグネシウム
カルシウムやマグネシウムにはイライラを解消する作用があります。
現代人はカルシウムとマグネシウムの両方ともが不足しています。
ストレスにより排卵周期が乱れたり、月経前症候群(PMS)が起こったりするので、マカなどの食品で積極的に摂取しましょう。
5-5.鉄分
鉄分が不足すると黄体機能不全におちいる可能性があります。
不足するとめまいや動悸(どうき)、冷え、むくみ、寝起きが悪くなるなどストレスの原因に。
女性は特に意識して摂りたいミネラルです。
さて、マカに含まれるさまざまなビタミンやミネラルをご紹介してきました。
マカには栄養素がたっぷり詰まっており、妊娠を目指しているかたにはピッタリの食品なのです。
6.マカのパワーを引き出す生活習慣
「マカを飲んで排卵日が乱れた」というような話、聞いたことありませんか?
ですが本当にマカを飲んだせいなのでしょうか。
これまでご紹介してきたように、マカの妊娠への好影響は証明されつつあります。
しかしここで勘違いをしてはいけないのが、「マカを飲むだけで全てがうまくいくわけではない」ということ。
「効果がない」と感じる場合は、ほかに原因がある可能性も。
マカをしっかり飲んでいても、不規則な生活習慣などが原因で不妊になっているかたもいるのです。
お次は妊娠を遠ざけてしまう、以下の三つの原因について見ていきましょう。
- ・睡眠不足
- ・冷え
- ・ストレス
6-1.睡眠不足
仕事や勉強、遊びが忙しく睡眠をおろそかにしていませんか?
睡眠不足は妊娠の大敵である「ホルモンバランスの乱れ」を招きます。
睡眠が足りていないと、いくらマカを飲んでも期待できる効果が薄くなってしまいます。
6-1-1.マカで睡眠の質を高める
マカの効果が薄くなるといっても、あきらめる必要はありません。
マカには「グリシン」というアミノ酸の一種が含まれており、グリシンを摂ることで熟睡感が得られ、朝起きた時の疲労感も減るということが分かっています。(参考:味の素 「アミノ酸大百科」 睡眠とアミノ酸)
もちろんマカを飲むだけで睡眠時間が少なくて済むというわけではありません。
マカはあくまでもサポート役。
「いつもより30分早く寝る」といった工夫をするだけでも、かなり睡眠不足は解消されますよ。
6-2.冷え
冷えもホルモンバランスの乱れを引き起こします。
- ・エアコンの冷房
- ・ダイエットによる摂取カロリー不足
- ・冷たい飲み物の飲み過ぎ
- ・運動不足
- ・ストレス
といったものが、冷えの原因となります。
体が冷えて腰や腹部の血流が悪くなると、卵巣の機能に支障をきたします。
卵巣の機能が低下すると、黄体ホルモンや卵巣ホルモン(エストロゲン)といった女性ホルモンの分泌量が減少し、不妊の原因になるといわれています。
6-2-1.マカで冷えを解消する
マカは冷えを解消する手助けもしてくれます。
マカに含まれているビタミンEには血行を促進する作用があり、体の末端まで血液が流れやすくしてくれるのです。
6-3.ストレス
ストレスを引き起こす要因には、以下のものが挙げられます。
- ・無理なダイエット
- ・人間関係
- ・生活環境の変化
過度のストレスを感じ続けると、自律神経のバランスが崩れます。
自律神経には交感神経(緊張状態)と副交感神経(リラックス状態)の二つがありますが、交感神経が優位になると血管が収縮して、血行不良になってしまうのです。
妊娠するために必要な女性ホルモンは、脳と卵巣のコンビネーションで分泌されます。
ホルモンはストレスの影響を受けやすく、女性ホルモンが減少すると卵巣の機能低下や冷え、血行不良を引き起こします。
体が冷えると、さらにホルモンバランスを崩す原因にもなるので、生理不順や生理痛の原因にもなります。
脳にある、感情をつかさどる部分である扁桃体(へんとうたい)と、ホルモンの分泌を促す視床下部(ししょうかぶ)は非常に近い場所にあります。
そのためストレスを解消しリラックス状態を生み出すことで、ホルモンの分泌も良好になるのです。
6-3-1.マカでストレス解消
さきほどもご紹介しましたが、マカに含まれている「グルコシノレート」という成分にはストレスを解消する効果が期待されています。
「最近ストレスを感じている」というかたは、ぜひマカを試してみましょう。
6-4.「マカ」と「生活習慣の改善」の両立がコツ
「睡眠不足」「冷え」「ストレス」。
これらの原因をしっかり解決することで、マカの力を最大限に引き出すことができます。
マカにはこれらの症状をサポートする効果も期待できますので、生活習慣の改善とともに、マカを飲むことがおすすめです。
ただし、どんなに体に良いと言われる食品でも、体質に合わないかたはいます。
「私には合わない気がする」と感じた時はマカを飲むのを一時中断し、しばらく様子を見てみてください。
7.まとめ
マカにはホルモンバランスを整え、排卵を促す作用が期待でき、妊娠の可能性を高めます。
マカには妊娠をサポートするビタミンやミネラル類も含まれており、マカ特有の成分「グルコシノレート」との相乗効果で、さらに妊娠への良い影響が期待できます。
「睡眠不足」「冷え」「ストレス」はホルモンバランスを乱し不妊を招きますが、マカにはこれらの症状をやわらげる成分が入っています。
ただしマカを飲んだからといって睡眠不足などが直に解消されるわけではありません。
あくまでマカはサポート役です。
マカがあるからといって油断せず、生活習慣を改めることが、妊娠への近道です。
マカは心と体の両方から妊娠へアプローチしてくれます。
ぜひ一度お試しください。
>>分かりやすい解説はこちら
>>効果一覧へ戻る