マカでうつ対策をしよう
マカにはうつ病への効果も期待されています。
うつ病は社会問題になるほど多くのかたが発症しています。
ストレスや栄養不足などさまざまな原因がありますが、この記事ではマカに期待できるうつ病を軽減する作用について見ていきます。
1.うつ病の現状
日本人の15人に1人は、一生の間にうつ病を発症するといわれています。
また日本国民の4分の1(3000万人以上)は、なんらかのうつ傾向にあるというデータもあります。
うつ病は若年層の女性に多いといわれており、女性は男性の1.5倍~3倍ほどの確率でうつ病になりやすいといわれています。
(参考:高橋三郎ほか 監訳:DSM-5 「精神疾患の診断・統計マニュアル 第1版 」 医学書院 P155 2014)
また、仕事での責任が重くなる中高年や、家で一人になりがちな主婦、更年期障害によりうつになる方などもいます。
さらに高齢者も社会からの孤立や配偶者との死別などから、うつ病を発症することもあります。
しかし適切なうつ病の治療をしているかたは、うつを発症している人の約25%程度と少なく、「最近、なんだか元気がない…」というかたは、なんらかの解決策をとる必要があります。
もちろん「心が晴れない」「落ち込んだ気分になる」ということは誰にでもあります。
以下のような症状が複数あれば、うつ病を疑ってもよいかもしれません。
- ・良いことがあっても気分が晴れない
- ・長期間ゆううつな状態が続いている
- ・日常生活が変化するほど影響がある
- ・妄想的になることがある
2.うつ病の原因
うつ病はストレスによって引き起こされることが多いといわれています。
- ・環境の変化
- ・人間関係
- ・身体的な病気
などが主なストレスの原因です。
しかしなにも心当たりがないのに、あるとき急にうつ病になる方もいます。
もちろんそういった方でも、改善方法はあるのでご安心を。
うつ病が起こるメカニズムを知ることで、適切な対策をとることができるようになるのです。
3.うつが発症するメカニズム
やる気ホルモンともいわれる「セロトニン」や「アドレナリン」などの分泌量が減ると、さまざまなうつ症状が出るといわれています。
しかし「休みの日だけ元気になる」という方もいますので、現時点では「セロトニンやアドレナリンなどが影響しているのでは?」と考えられているだけで、まだはっきりとは分かっていません。
うつ病の改善に特に良いといわれているのが「十分な休息を取ること」。
しかしうつ傾向の方は「休むのはいけない」という考えを持っている方も多いようです。
一方、休みたくても仕事や勉強に追われ、なかなか休息が取れない、という人も数多くいるという現状もあります。
抗うつ薬を飲んで改善する方もいますが、すべての患者さんが薬で良くなるというわけではありません。
薬よりもカウンセリングで改善する場合もありますし、栄養状態を改善することで良くなることもあります。
ここからは、
- ・栄養状態を改善する
- ・十分な休息を取る
という二つのポイントにしぼって、うつ病を改善させる方法について探っていきたいと思います。
4.うつ病に良いマカの成分
マカにはうつ病に効くといわれている以下の成分が入っています。
- ・ビタミンB群
- ・鉄分と亜鉛
- ・アミノ酸
4-1.ビタミンB群
ビタミンB群が不足すると、イライラしたり集中力が低下したり、物忘れが増えたりするなど、うつのような症状が出ます。
またビタミンB群の不足により、睡眠をコントロールする神経の伝達物質が不足し、不眠症になる方もいます。
ビタミンB群は体内の代謝に関わり、エネルギーを作り出す働きがあることが知られています。
甘いものが好きな方はビタミンB群の消費が激しいといわれているので、積極的な摂取が必要です。
アルコールを飲む方も要注意。
アルコールを分解する際にビタミンB群が使われますので、お酒を飲む方はビタミンB群不足にならないようにしましょう。
4-1-1.マカでビタミンB群を摂る
マカにはビタミンB群(ビタミンB1、B2、B6、B12)が含まれています。
三食のご飯をバランス良く食べて栄養素を摂取するのが基本ですが、マカを飲むことでビタミンB不足を補強することができます。
「最近、外食が多くて」「食事のバランスが悪い気がする」という方は、マカでビタミンB群を摂取してみてください。
4-2.鉄分と亜鉛
鉄や亜鉛といったミネラルも、不足するとうつ病のリスクが上がるといわれています。
亜鉛は女性ホルモンの分泌とも関わっているので、女性でうつ傾向にある方には大切な成分です。
また、亜鉛不足になるとイライラしたり、うつ病のような意欲低下が起こったりすることもあります。
4-2-1.マカには鉄分と亜鉛も含まれる
マカには鉄分や亜鉛も含まれていますので、毎日摂ることでうつ病の予防につながります。
鉄不足になると寝起きが悪くなったり、うつ病ではなくてもうつ病のような症状が出ることがあるので、日頃から意識して摂りたいところ。
亜鉛不足もうつ症状のような精神疾患を引き起こすことがありますので、マカなどの食品で積極的に摂りましょう。
4-3.アミノ酸
マカには18種類のアミノ酸が入っています。
その中でも特にうつ病に効果があると言われている成分について見ていきましょう。
メチオニンやトリプトファン、チロシンといった必須アミノ酸が不足すると、気分が落ち込む傾向があるといわれています。
これらの必須アミノ酸はすべてマカに含まれています。
ただしトリプトファンについては含有量が少なめなので、トリプトファンを多く含む以下の食品も食事で摂ることを心がけましょう。
- ・肉
- ・魚
- ・卵
- ・牛乳
- ・大豆食品
4-3-1.マカで睡眠不足を解消すると、うつが改善する
マカには「グリシン」という非必須アミノ酸が含まれています。
非必須アミノ酸とは体内で合成されるアミノ酸ですが、体外からもグリシンを摂取することにより、睡眠の質が高まるということが、味の素株式会社の研究により判明しています。
5.マカでストレスに強くなる
うつ病の大きな原因の一つに「ストレス」が挙げられます。
しかし、ひとくちにストレスと言ってもさまざまなものがあります。
- ・精神的なストレス
- ・肉体的なストレス
マカはこれらのストレスに対する総合的な効能を持つと言われています。
5-1.精神的なストレス
仕事や家庭での人間トラブル、将来への不安、資格試験の勉強…
日常生活にはさまざまな精神的ストレスの原因が隠れています。
環境の変化も、気づかないあいだにストレスを感じています。
また病気になることも精神的なストレスとなります。
特に気をつけたいのが「几帳面で完璧主義、責任感のある人」。
いきすぎた完璧主義は自分に負担をかけてしまいます。
仕事や日常の作業への優先順位をつけて、「すべてを完璧にこなす」というのを止めることができれば、精神的な負担を減らすことができます。
「この仕事はほかの人にまかせよう」「今日のご飯はスーパーのお惣菜でいいや」など、適度に自分に優しくすることで、心の負担を減らすことができます。
5-1-1.精神的ストレスにはマカが効く
マカには精神的なストレスにも効果を発揮する、という研究があります。
マカには「グルコシノレート」という成分が入っていて、この成分がストレスをやわらげると言われています。
人間はストレスを受けると、通常よりも多くのエネルギーを消費しますが、グルコシノレートには脂質を燃やしエネルギーを作りだす作用があるのです。
この変換作用により、ストレスに強くなるといわれているのです。
(参考:ヤマノ天然素材研究所 「ストレスにマカがいいって本当?マカの研究者内山教授聞いたストレス社会に嬉しいマカの効果」)
5-2.肉体的なストレス
適度な肉体疲労は睡眠の質を良くすることもありますが、「毎日の仕事の疲れが取れない」という方も多くいます。
肉体疲労も長期化するとストレスの原因になるので、早めに疲れを癒やすことが大切です。
といっても、ただ体を休ませればよいというわけでもありません。
もちろん休むことで疲れは回復していくのですが、スポーツの世界では、ストレッチをしたり、筋肉痛があっても軽いウォーキングをしたりすることで、通常よりも速く肉体疲労が回復することが分かっています。
また病み上がりなども肉体的なストレスを抱えています。
病気になる前より、思ったように体が動かなかったり本調子でなかったりすると、精神的にもストレスを感じてしまいます。
5-2-1.肉体疲労にもマカ
マカには疲労回復効果が期待できます。
マカには疲労回復に効果的な、以下の成分が含まれています。
- ・アルギニン
- ・アスパラギン酸
- ・ビタミンC
- ・ビタミンE
アルギニンやアスパラギン酸には、疲労物質の「アンモニア」を無毒化する効能があります。
さらにアスパラギン酸にはエネルギーの代謝効率を向上させる働きもあるので、さらなる疲労回復効果も期待できます。
ビタミンCとEには、体内の活性酸素(体の酸化や老化を招く)を抑える「抗酸化作用」があります。
過度のストレスや激しいスポーツなどで体内に処理しきれないほどの活性酸素が発生すると、人間は疲労感を感じます。
その活性酸素を除去してくれるのが、マカに含まれているこれらのビタミンなのです。
6.男女別うつの解消法
男女ともに男性ホルモンと女性ホルモンの両方が分泌されていますが、男性は男性ホルモン、女性は女性ホルモンの影響を大きく受けます。
まずは女性特有のうつから見ていきます。
6-1.女性は生理前のうつに注意
女性ホルモンの「黄体ホルモン(プロゲステロン)」や「卵胞ホルモン(エストロゲン)」は、精神状態に影響を与えます。
黄体ホルモンは落ち込んだ気分にさせたり、不安定な精神状態を招く作用があります。
逆に卵胞ホルモンには幸福感や楽しい気分を起こす作用があります。
黄体ホルモンの分泌が増える生理前~生理前半は、イライラしたり気分が落ち込んだりと、うつのような症状があらわれます。
これは女性が妊娠して子どもを産むために備えられた大切な機能ですので、否定するようなことではありません。
しかし人によっては生理前の症状がひどく、日常生活に支障が出てしまう人もいるのです(月経前症候群。
PMS)。
一方、卵胞ホルモンが減少すると「幸せホルモン」といわれるセロトニンの分泌量が減ってしまいます。
朝の日光浴はセロトニンの分泌量を増やします。
日光浴によりセロトニンの分泌量が増えると、夜の間に分泌されていたメラトニン(睡眠ホルモン)の分泌量が減るという仕組みです。
有酸素運動もセロトニンを増やします。
日常生活にウォーキングやジョギング、ヨガ、エアロビクスなどを取り入れると、うつ症状がやわらぐといわれていますので、5分からでもぜひお試しください。
6-1-1.カフェインや砂糖も生理前うつを引き起こす
カフェインや砂糖もPMSの原因になりえます。
コーヒーや緑茶などに入っている「カフェイン」には自律神経を緊張させる作用があるので、PMSの症状を悪化させる場合があります。
また、砂糖の摂取は一時的には血糖値が上がり元気になったように感じますが、その後は砂糖を摂る前よりも急激に血糖値が下がり疲れを感じやすくなるので要注意。
カフェインと砂糖がたっぷり入っている「チョコレート」が好きな方は多いですが、ほどほどにするのが得策です。
6-1-2.生理前のうつを解消するためにはマカ
PMSに代表される生理前のうつを解消するには以下のものをおこなうのが効果的です。
- ・ストレスを減らす
- ・規則正しい生活
- ・カフェインや砂糖を減らす
特にこの三つのなかでマカに効果が期待できるのが「ストレス」。
女性ホルモンはストレスによる影響を受けやすく、ストレスを減らすことでホルモンバランスも整います。
先ほども見てきたように、マカは精神的・肉体的なストレスへの効果も期待できる「グルコシノレート」という成分を含有しています。
ストレスはPMSを引き起こす原因になりますので、日頃からマカでストレスに強い体を目指しましょう。
ちなみにマカに含まれる「植物エストロゲン」という成分は、卵胞ホルモンと似た働きをしてくれますので、直接的にホルモンバランスにアプローチしてくれます。
「ストレス対策」「卵胞ホルモン」という二つの側面から、月経前症候群から起こるうつ症状を和らげる作用が期待できますよ。
6-2.テストステロンで男性のうつ対策
アメリカのジョージワシントン大学の研究によると、テストステロンの値が低くなるとうつ病発症のリスクが56%高くなることが分かっています。
加齢によりテストステロンの分泌量が少なくなった40代以上の男性のなかには、「眠れない」「疲労が抜けない」といった、男性の更年期障害といわれる症状が出る方も。
テストステロンの材料は「亜鉛」「ビタミンD」「アミノ酸」で、ビタミンD以外はマカに含有しています。
「じゃあビタミンDのサプリメントも必要か?」と思われる方もいると思いますが、そこはご安心を。
ビタミンDは、晴れの日に10分程度日光浴(紫外線を浴びる)するだけで体内に合成されます。
日常的に外出する方はビタミンD不足の心配はないでしょう。
もちろん勉強や屋内の仕事などで外出する機会の少ない方もいます。
そんな方は、ビタミンDを食品からも摂ることがおすすめ。
食品名 | ビタミンD量 |
---|---|
サケ 一切れ(80g) | 25.6μg |
イワシ丸干し 一尾(30g) | 15.0 |
サンマ 一尾(100g) | 14.9 |
カレイ 小一尾(100g) | 13.0 |
サバ 一尾(100g) | 11.0 |
卵 一個(50g) | 3.0 |
きくらげ 二枚(2g) | 1.7 |
干ししいたけ 二個(6g) | 0.8 |
※摂取量目安:一日あたり5.5μg(マイクログラム)
躁うつ病や統合失調症のかたを300人調べたところ、血中のビタミンD濃度が低いということが分かっています。
ビタミンD基準値の30nd/mlを上回っているかたは、全体のわずか14%しかいませんでした。
また、加齢により日光浴によるビタミンDの生成量は落ちてきます。
60歳以上のかたのなかには、20代の10%ほどしかビタミンDを生成できなくなるかたもいます。
日光に当たる機会が少ないかたでも、毎日散歩をするなど積極的に外出したり、ビタミンDを多く含有している食品を摂ることを心がけることが大切です。
男性はマカとビタミンDを組み合わせることで、効果的にテストステロンを分泌させ、さらにうつ病への効果が期待できるでしょう。
(参考:介護ポストセブン 「ビタミンD不足で骨粗しょう症や認知症、うつ病のリスクも」)
6-2-1.コレステロールでテストステロン値を上げる
さらにテストステロンを分泌させるコツがあります。
それはコレステロールを摂るということ。
コレステロールの摂取量が少ないと、テストステロンの量も減ることが分かっています。
コレステロールは男性ホルモンや女性ホルモンなどの原料になりますので、積極的に摂りたい栄養素です。
以前は「コレステロールの摂り過ぎは良くない」「コレステロールが多い卵は一日一個まで」などという常識もありました。
しかし現在では、厚生労働省やアメリカ政府のガイドラインからも「コレステロールを摂っても健康への影響はない」という見解が出されています。
遺伝によってコレステロール値が高くなる人(家族性高コレステロール血症の人)もいるといわれていますが、実は三百人に一人の割合しかいません。
普段の食事の範囲内では、コレステロールを摂りすぎても体内での合成量が減少することで調節してくれます。
摂り過ぎの心配はありません。
テストステロンの材料であるコレステロールを摂って、効果的にうつ病を撃退しましょう。
6-2-1-1.コレステロールの摂りかた
特にコレステロールの含有量が多いのが「卵(卵黄)」。
「卵は一日一個まで」といわれたことがあるというかたは多いですが、これは以前は悪といわれていたコレステロールの含有量が多いことから来ているようです。
卵一個あたりには約250mgのコレステロールがふくまれており、毎日一個以上の卵を食べていればコレステロール不足になることはまずないでしょう。
2014年までは男性のコレステロール摂取量の上限は750mgに設定されていましたが、現在はこの基準はなくなっています。
一日に卵2~3個以上食べても健康的に問題はありません。
気にすべきことといえばコレステロールよりもカロリーのことですね。
卵を食べすぎて太らないように気をつけましょう。
肥満はテストステロン値を下げるという研究データもあるのです。
7.まとめ
うつ病を解消するためには、
- ・抗うつ薬
- ・心理療法
- ・栄養を摂る
- ・ストレスを解消する
といったさまざまな方法があります。
栄養やストレスの面でうつ病にアプローチするならマカがおすすめ。
うつ病対策に効果的だといわれている成分がたっぷり入っています。
- ・ビタミンB群
- ・鉄分と亜鉛
- ・アミノ酸
さらにマカには女性にも男性にも嬉しい以下のような成分も入っています。
- 女性…グルコシノレート(男性にも効果的)、植物エストロゲン
- 男性…亜鉛、アミノ酸
重度のうつをマカですぐに治す、というわけにはいかないかもしれません。
しかし「最近、落ち込みがち」というかたなら、マカで思ったよりも早く解決できる可能性があります。
ぜひあなたもマカを飲んで、元気でイキイキした毎日を手に入れましょう。