マカでED治療。どんな症状に効果がある?
滋養強壮や精力アップで有名なマカですが、ED治療への効果も期待されています。
マカはどのようなEDの症状に効果を発揮するのか、またどのくらいの期間摂り続ければよいのかなど、さまざまな疑問について見ていきたいと思います。
1.マカはED治療に効果がないというウワサは本当?
ED治療のためにマカを飲んだことがある方のなかには「マカは効かなかった」という方もいます。
もちろん効果に個人差はありますが、実はマカの飲み方を誤解している方が多いのです。
マカが自分に合わなかったのではなく、ただ単に「効果が出るまで継続しなかった」という可能性も大いにあります。
そんなことも頭の片隅に置きつつ、まずはED治療の現状から見ていきましょう。
2.EDは珍しい症状ではない
加齢などによってEDになることはごく当たり前のことですので、落ち込む必要などはありません。
まずはこちらのグラフを見てください。
年齢 | ED人口 |
---|---|
三十代 | 約5% |
四十代 | 約15% |
五十代 | 約38% |
六十代 | 約50% |
七十代 | 約64% |
(日本臨床60 増刊号6 P200-202 2002年)
この表からもわかるように、加齢とともにED人口が増加しています。
また同文献によると、成人男性の四人に一人が「勃起が不完全で性交ができない時がある」「勃起しないので常に性交できない」というデータもあります。
道を歩いていて大人の男性四人とすれ違ったら、そのうちの一人はED。
意外とEDの人は身近にいるのです。
ですから「EDは恥ずかしいことではない」ということを理解しつつ、冷静に改善策をとることをおすすめします。
3.まずは三種類のEDのタイプを理解しよう
EDでお悩みの方は、まずは敵(EDのタイプ)を知ることから始めましょう。
EDには大きく分けて以下の三つの種類があります。
- ・器質性ED
- ・心因性ED
- ・混合型ED
器質性EDは老化や血行不良、飲酒、事故の後遺症などの影響で起こります。
心因性EDは過度のストレスやトラウマ、うつ病、子作りへのプレッシャーなど、精神面での問題が引き金となって起こります。
混合型EDは、器質性EDと心因性EDの症状の両方が現れます。
ただし症状といっても「セックスの際に失敗することもある」程度なら、かなり軽度の症状です。
悩みすぎる必要はありませんよ。
4.マカは三種類すべてのEDに効果が期待できる
基本的に、マカは改善できるEDの種類を選びません。
なぜならマカには、
- ・血行促進作用
- ・動脈硬化の予防
- ・男性ホルモン分泌量の低下を防ぐ
- ・老化を防止する
- ・ストレスを軽減する
というようなEDに対して複数の効果があり、さまざまな側面からEDの解消へと導いてくれるからです。
それではこれら五つの効果について、もう少し詳しく見ていくことにしましょう。
4-1.血行促進作用
マカには「アルギニン」という成分が含まれています。
アルギニンは血管内に一酸化窒素を作り出すことで血管を広げる作用を持ちます。
老化や血行不良などによって引き起こされる器質性ED(事故の後遺症が原因の場合は医師に要相談)や心因性EDは、ペニスへの血流量が足りないことが原因で起こることが多いので、アルギニンを豊富に含むマカを摂ることがED対策になるのです。
4-2.動脈硬化の予防
年齢を重ねていくと(特に中高年の方)、血管が硬くなる「動脈硬化」が起こります。
動脈硬化によって血管の柔軟性が失われると血管が詰まりやすくなり、血流量が低下していきます。
特にペニス内部には1~2ミリ程度の細い血管が走っており、特に詰まりやすくなっているのです。
ペニスの動脈 | 1~2ミリ |
心臓の動脈 | 3~4ミリ |
太ももの動脈 | 6~8ミリ |
しかも動脈硬化によってEDを発症した方は、始めはペニスの血管の詰まりだけであっても、徐々に心臓など生存に欠かせない臓器の血管の詰まりも進行する恐れがあります。
東邦大学医療センター大森病院の長尾光一教授によれば「中高年がEDを発症した場合、3年後に狭心症や心筋梗塞を発症する(可能性がある)」とのこと。
心臓の血管が詰まって起こる「狭心症」「心筋梗塞」などの病気は、動脈硬化が原因の場合も多いのです。
EDはさまざまな血管の病のシグナルともいえるのです。
とあるデータでは四十代~六十代のED患者の約56%の方の心電図に異常が見られたという報告もされています。
ではEDや心筋梗塞などの原因となる動脈硬化を防ぐにはどうしたらよいのでしょうか。
実は先にも説明した、マカに含まれる「アルギニン」による血管拡張作用が動脈硬化を防ぐカギ。
1998年にノーベル医学賞を受賞した研究では、「血管内に一酸化窒素を作り出すアルギニンには動脈硬化を防ぐ働きがある」ということが世界的に認められました。
4-3.男性ホルモン分泌量の低下を防ぐ
マカでテストステロン(男性ホルモンの一種)の値が増加するという実験があります。
ラットを使った実験では、六週間マカを摂り続けることで、テストステロンの値が2.7倍に。
テストステロンは性欲や生殖器の発育に影響を与え、減少すると性機能が減退する、やる気がなくなるといった症状が現れます。
また、マカに含まれているアルギニンは精子の材料にもなります。
さらにマカには「グルコシノレート」と呼ばれる成分も含有されています。
グルコシノレートは男性機能の改善に効果があると言われている成分です。
(ただしこの成分はまだ研究途中の成分ですので、男性機能を改善する可能性がある、ということだけ覚えておきましょう)
4-4.老化を防止する
マカに含まれているアルギニンは、成長ホルモンの分泌を促すことで老化防止に役立ちます。
成長ホルモンは新陳代謝をつかさどり、マカを摂取することで肌のツヤが良くなったり小じわが目立たなくなったりと、見た目も若くなるのです。
またマカには抗酸化ビタミンともいわれるビタミンEが豊富に含まれています。
ビタミンEには細胞を破壊して体の老化を促す「過酸化脂質」の発生を抑える働きがあり、マカを意識して摂取することにより老化防止効果が期待できるのです。
4-5.ストレスを軽減する
マカには精神を落ち着かせる効果があるといわれています。
ラットを使った実験では「マカを摂取するとストレスが減る」という結果も(常磐植物化学研究所)。
またマカには「EDによるストレス」自体を軽減する効果も期待できます。
EDでお悩みの方は、ED自体がストレスになり、そのストレスがさらに心因性EDを引き起こすという悪循環に陥りがち。
マカの血行促進作用や男性ホルモンの分泌を助ける作用などが組み合わされれば、効果的に男性の自信を取り戻すことができ、EDからくるストレスも解消されます。
5.マカはどのくらいの期間続ければよいのか
マカは1週間程度続けただけでは、なかなか目に見えた効果は現れてきません。
常磐植物化学研究所の報告によれば、二十代~五十代男性を対象にした実験で、マカを投与してから八週間経過後から性欲の向上が見られました。
この実験から分かることは、マカは飲み始めてからすぐには効果が実感できないということ。
マカは食品ですので、薬のような即効性はあまり期待できません。
数カ月単位の長期戦でじっくりとEDを改善していくことに向いているのです。
6.それでも改善されない場合は
三~四カ月ほどマカを飲み続けても勃起力に改善が見られない場合は、「バイアグラ」などの薬の力を借りることも考えましょう。
これらの薬を使用すれば、短期間でのED改善も可能になります。
ただし副作用として、動悸や顔のほてりなどが報告されていますので注意が必要です。
その点、マカには副作用の心配はいりません。
基本的にマカは薬ではなく自然の食品ですので、過剰摂取をしなければ薬のような副作用はないです。
(体質が合わない場合もあり)
また病院で処方されるバイアグラなどのED薬は保険が適用されないので、費用が高くついてしまうというデメリットもあります。
バイアグラ50mg 一錠 | 1,500円~2,000円くらい |
マカ1500mg~5000mg(適量)を配合したサプリ 1日分 | 100円~200円くらい |
もちろん単純に成分や効果の比較はできませんが、1日(1回)の費用に関してはマカはかなり優秀です。
ちなみに心因性EDの場合は、心療内科を受診するなど心のケアが必要になることもあります。
一般的に心因性のEDの方は性機能自体には問題がないので、バイアグラなど医師が処方する薬で改善してしまう方も多いです。
興味のある方は、まずは医師に相談してみましょう。
7.(まとめ) 三種類のEDには、まずはマカで対処しよう
ほとんどのEDは、そこまで難しく考える必要はありません。
- 1.基本的な生活習慣の見直しや、マカなどの食品で改善を試みる
- 2.それでも改善されない場合は医師に相談し、薬の力を借りてみる
この1→2の流れで、多く方のEDが改善へと向かいます。
心因性のEDの方でも、何度かセックスが上手くいったという体験だけで、自信がついてEDが改善されることが多々あります。
ですからまずは気軽にマカのサプリメントなどを試してみることをおすすめします。