マカはレバーよりも鉄分が多い。隠れ貧血も手軽に解消
マカには貧血への効果が期待できます。
貧血で起こる症状は、めまいや立ちくらみだけではありません。
重症化する前に、貧血について詳しく知り、改善させることが大切です。
ぜひ女性だけでなく男性も、この記事を参考に貧血を解消させましょう。
1.女性は隠れ貧血に注意
貧血とは、赤血球やヘモグロビン(赤血球内の赤い色素。
酸素を運ぶ)が減少した状態のことをいいます。
女性の三人に一人が隠れ貧血(潜在性鉄欠乏)。
月経により毎月20~30mgの鉄分を失いますので、その分、男性よりも貧血になりやすいのです。
また妊娠や授乳によっても貧血を起こしやすく、特に女性は普段から鉄分を摂取する習慣を身につけることが大切です。
2.貧血の原因
貧血の七割~八割が鉄分の欠乏によるもの(鉄欠乏性貧血)。
赤血球に含まれるヘモグロビンには酸素を運ぶ役割がありますが、鉄分が足りないとヘモグロビンの生成量が減少してしまいます。
ヘモグロビンは、タンパク質とヘム(赤い色素)が結合してできています。
貧血の主な原因は以下のとおり。
- ・鉄分不足
- ・タンパク質不足
- ・ビタミンC不足
- ・ダイエットによる栄養不足
- ・生理による出血
- ・妊娠によるもの
「鉄分不足」「タンパク質不足」「ビタミンC不足」などは、食生活を少し変えるだけで不足分を補うことができます。
またダイエットによっても不足しがちな栄養素なので、普段から鉄分を多く含んだ食品を意識して摂りましょう。
また実は脂肪や糖を摂らないだけでも貧血が起こります。
本来からだのエネルギーとなるべき脂肪や糖が不足すると、そのかわりにタンパク質がエネルギー源として使われてしまうからです。
タンパク質は血液の材料にもなるので、脂肪や糖の不足により貧血になるのは当然なのです。
ですからダイエットなど食事制限をしているかたは、脂肪や糖の摂取を極端に減らしすぎず、積極的にタンパク質を摂ることが、貧血を防ぐためには大切です。
また、生理や妊娠による貧血は女性特有のものです。
ダイエットをしているかたなどは、生理の出血でも特に貧血になりやすく、普段から健康的な食事や生活習慣の人は、生理でも貧血が起こりにくくなります。
(妊娠による貧血ついては後述)
3.貧血の症状
血液検査で血中のヘモグロビンの数値が以下の数値なると、貧血と診断されます。
- 男性…13.0g/dl以下
- 女性…12.0g/d以下
貧血になると以下のような症状があらわれます。
- ・めまい
- ・倦怠感
- ・動悸
- ・息切れ
- ・眠気
- ・食欲不振
- ・肌や髪がパサつく
- ・顔が黄色くなる
- ・爪が変形する
めまいや倦怠感、眠気、息切れなどは、ヘモグロビンの減少による酸素不足が原因です。
また動悸は、心臓が不足した酸素分を取り戻そうと速く鼓動することにより起こります。
貧血になると食欲不振の症状もあらわれます。
倦怠感や眠気などでさらに食欲がなくなり、悪循環になりがちです。
さらに、鉄分が不足すると肌にシミができたり、目の下にクマができることもあります。
肌にシミができるのは、鉄分の不足により「カタラーゼ」という酵素の生産が減少することが原因。
カタラーゼには、紫外線を受けることによって発生する活性酸素を除去する働きがあるのです。
また目の下にクマができたり、顔が青白くなるのも酸素不足による血行不良が原因です。
顔が黄色くなるのは、血液中のヘモグロビン(赤い色素)が減少したのが理由として挙げられます。
貧血によって肌荒れを起こしたり、髪がパサつくことも。
これは健康的な肌や髪を作り出すコラーゲンの生成にも鉄分が関わっていのが原因です。
さらには爪が平らになったり反り返ったりすることもあるので、美容を気にしている女性にとって貧血は無視できない問題です。
このように、鉄分の不足はめまいや息切れだけでなく、肌などにも悪影響を及ぼしてしまうので、
マカを始めとする鉄分を含んだ食品を摂るなど、早めに改善策をとることが大切です。
(参考:オムロン はじめよう!ヘルシーライフ 「vol.151 放っておくと恐ろしい貧血」)
4.男性も貧血になっている
男性も貧血に注意が必要です。
貧血といえば女性のイメージがありますが、男性の貧血も意外に多いのです。
例えばスポーツでよく走る人は、足の裏の衝撃によって赤血球が壊れる「溶血性貧血」になることがあります。
しかも、汗からも鉄分は排出されますので、激しいスポーツをしているかたも貧血になりやすいのです。
暑い夏も汗をかくことが多いですので、鉄分の補給は意識的におこないましょう。
さらに、カップ麺やコンビニのパンで食事を済ませてしまう学生やサラリーマンのかたなどは、食事による鉄分の量が足りていないこともあります。
カップ麺に入っている鉄分は1mg程度ですので、毎日のように食べていると成人男性の推奨摂取量の7.0~7.5mgを満たせない場合が出てくるでしょう。
また、飲酒により葉酸(ヘモグロビンを作る)の吸収率が下がることも貧血を招きます。
日頃からお酒を飲む機会のあるかたは、知らないあいだに慢性的な鉄分不足におちいっているかもしれません。
貧血によって起こる倦怠感や眠気などは「仕事で疲れているから」と思いがちですが、体のダルさには鉄分不足が隠れている場合があるので、食習慣や生活習慣を見直することも必要なのです。
貧血は重度になると輸血が必要になることもあるので、放置しておかないことが重要です。
5.貧血に病気が隠れていることも
貧血は以下のような病気によっても起こります。
- ・胃潰瘍
- ・十二指腸潰瘍
- ・胃がん
- ・大腸ポリープ
- ・慢性腎不全
これらの症状が原因で体内で出血し、血液が足りずに貧血になるのです。
貧血で多少ふらつく程度なら病気の可能性は低いですが、貧血の症状がかなりひどい場合は、病気の恐れもあるので医師の診察をうけるようにしてください。
特に40歳以上のかたは要注意です。
6.鉄分不足が不妊の原因に
鉄分不足は不妊を引き起こします。
それは貧血が生理不順の原因になるからです。
また鉄分が不足すると、子宮を妊娠しやすい状態にしてくれる「黄体ホルモン」の分泌量が減り、正常な妊娠の妨げとなります。
卵子の老化を防ぐ抗酸化酵素を働かせるためにも鉄分が必要です。
健康診断では貧血と診断されなかったとしても安心できません。
知らない間に肝臓などに貯蔵されている貯蔵鉄(フェリチン)が減少していることも。
貯蔵鉄が減少している状態を「隠れ貧血(潜在性鉄欠乏)」といいます。
ちなみに妊娠中のお母さんも貧血に注意が必要です。
お腹の中の赤ちゃんは母体から鉄分を吸収します。
その分、母親は鉄分不足になりやすいのです。
赤ちゃんが鉄分不足になると、早産や低出生体重児になる確率が高くなることが分かっています。
7.マカで妊活をサポートする
マカで鉄分を摂ることにより、不妊を改善することに役立ちます。
しかしマカの力はそれだけではありません。
排卵を促進したりホルモンを調節したりする働きを持つ、「妊娠ビタミン」といわれるビタミンEも、マカには豊富に含まれています。
さらにマカには黄体形成ホルモン(卵の成熟を開始させる)や卵胞刺激ホルモン(卵を成長させる)の分泌量をアップさせる作用も確認されています。
ぜひマカを妊活に役立ててくださいね。
(参考:ヤマノ天然素材研究所 「マカのちから」)
8.鉄分を多く含む食べもの
厚生労働省が発表している鉄分の推奨摂取基準は以下のとおり。
- 成人男性…7.0~7.5mg
- 成人女性…10.5mg(月経のない女性は6.0~6.5mg)
また鉄分には二種類あります。
- ヘム鉄…吸収率が10~20%ほど。肉や魚に含まれる
- 非ヘム鉄…吸収率は2~6%ほど。野菜や海藻に含まれる
鉄分が多く含まれている食品を、具体的に見ていきます。
食品 | 100gあたりの鉄分含有量 (mg) |
---|---|
あさりの佃煮 | 18.8 |
マカ | 16.6 |
豚レバー | 13.0 |
焼き海苔 | 11.4 |
鶏レバー | 9.0 |
牛レバー | 4.0 |
アーモンド | 3.6 |
卵 | 1.8 |
ほうれん草 | 0.9 |
こうやって見るとマカの鉄分含有量は優秀ですね。
あさりの水煮やレバーを食べる機会があまり無いというかたには、毎日手軽に摂れるマカがおすすめです。
ちなみにマカに含まれているのは吸収率が少なめの非ヘム鉄ですが、それ以上に鉄分含有量が多いので、鉄分を摂るのには適しています。
しかもマカには鉄分の吸収率を上げる成分も一緒に含まれているので一石二鳥です。
9.鉄分の吸収率を上げるには
食事から摂った鉄分は、全てが吸収されるわけではありません。
ですから少しでも鉄分の吸収率を上げることが、貧血解消への近道です。
- ・ビタミンC
- ・ビタミンB12
- ・葉酸
- ・動物性タンパク質
これらの栄養素と一緒に摂ると、鉄分の吸収率が高まります。
まずビタミンCは鉄分が吸収しやすい形(三価鉄→二価鉄)に変える働きがあります。
ビタミンB12や葉酸は、全身に酸素を運んでくれる赤血球(の中のヘモグロビン)を作るのに役立ちます。
また、非ヘム鉄であっても動物性タンパク質と一緒に摂ることで吸収率が上がることが確認されています。
ですから鉄分を摂るためにマカを飲みたいというかたは、食事と一緒に摂るのがおすすめです。
10.貧血が改善するまでのあいだもマカがサポート
貧血が改善するまでには、最低でも2~3カ月ほどかかります。
ですがそれまでずっと体がだるい状態が続くのは辛いですよね。
そこでマカの出番。
マカには鉄分補給以外にも、滋養強壮作用があるのです。
例えばマカに含まれる「アスパラギン酸」には、疲労物質のアンモニアを尿から排出させる働きがあります。
さらにアスパラギン酸にはエネルギーの代謝をアップさせる作用もありますので、疲れにくい体になることが期待できるのです。
貧血の倦怠感と日頃の疲れが重なると最悪です。
少しでも体の疲労を減らすことが、貧血が回復するまでの期間を元気に過ごすためのヒケツです。
11.マカで貧血を改善しよう
さて最後に、ここまで見てきたことをまとめてみましょう。
貧血になると、めまいや動悸、息切れ、肌荒れなど、さまざまな症状が引き起こされます。
月経のある女性だけでなく、男性が貧血になる可能性も。
また鉄分不足による不妊の心配もあります。
貧血によるさまざまな症状を改善するためには、マカなどの鉄分を多く含んだ食品を摂るのが基本。
しかもマカには鉄分補給以外にも、疲労を回復させたり不妊を改善させたりする成分がさまざま入っています。
サプリメントで鉄分を摂ることもできますが、サプリメントは空腹時に飲むと胃腸障害が起こる可能性もありますので、できれば避けたいところ。
また、鉄分を意識して摂り続けても、鉄不足が解消されるまでには2~3カ月かかりますので、マカの滋養強壮作用で乗り切りましょう。
貧血が解消されてきても、肝臓などに貯蔵されている鉄分はまだ十分ではありませんので、最低でも半年はマカを飲み続けるのがおすすめです。
ぜひ鉄分豊富なマカを、試してみてくださいね。