マカはカルシウムの宝庫。大人に嬉しい効果とは
マカにはカルシウムが豊富に含まれています。
実は動脈硬化や高血圧、神経過敏などは、カルシウム不足で起こることがあります。
妊婦さんやダイエット中の女性、さらには年配のかたまで、マカのカルシウムで明るく楽しい毎日を送れるようになりますよ。
1.日本人は慢性的なカルシウム不足
厚生労働省が2015年に発表したカルシウムの推奨摂取量は、
- 成人男性…700~800mg(30歳~49歳は650mg)
- 成人女性…650mg
となっています。
しかし日本人の平均摂取量は504mg。
男女ともに不足しています。
カルシウムの摂取量の上限は一日あたり2,500mgなので、普段の食事で摂り過ぎになることはまずありません。
ミネラルのなかでもカルシウムは「最も不足している」と言われているので、カルシウムが豊富に含まれているマカやサプリメントなどで、積極的にカルシウムを摂取する必要があるのです。
1-1.なぜ日本人はカルシウム不足なのか
カルシウムやマグネシウムを排出させる「リン」が多く含まれたインスタント食品の普及が原因で、日本人のカルシウム摂取量が減少していると考えられています。
リンはカルシウムと共に骨を作るのには欠かせない成分ですが、現代人は摂り過ぎの傾向にあるのです。
リンを摂り過ぎると、リンの量とのバランスを摂ろうとして、カルシウムが血中に放出されてしまいます。
また大人になると、学校給食で飲んでいた牛乳を飲む機会が減ります。
牛乳で摂っていたカルシウムの分が不足し、ダイエットをしている女性などは、さらにカルシウムの摂取量が減少する傾向に。
その結果、若い女性のあいだで骨の密度が減る「骨粗しょう症」にかかり、骨折してしまうかたも増えてきているのです。
2.いまさら聞けない!カルシウムについて
体内のカルシウムの約99%が骨や歯に蓄えられます(残りの1%は血液や筋肉、神経にある)。
カルシウムの役割としては、
- ・骨や歯を作る
- ・筋肉の動きをなめらかにする
- ・出血を止める
- ・神経の働きを助ける
といったものがあります。
カルシウムは「骨を作る」というイメージをお持ちの方も多いですが、筋肉から神経をつかさどる脳まで、全身で活躍している栄養素なのです。
3.妊娠とカルシウムの関係
カルシウムは、タンパク質、鉄分、葉酸などと並んで、妊娠中は特に大切な成分です。
妊娠中は、母親の腸から吸収されるカルシウムの量が約二倍に増加することが確認されており、妊娠中にはそれほど大切な栄養素だということが分かります。
(以前は「妊娠中はカルシウムを1.5倍の900mg摂らなければならない」と言われていました。
しかし吸収率が上がることが確認されて以来、妊娠中でも非妊娠時と同じ量のカルシウムで必要量がまかなえると、2005年に厚生労働省から発表されました)
- ・赤ちゃんの心臓の鼓動を保つ
- ・赤ちゃんの骨や歯を作る
といった作用がカルシウムにはあります。
胎児がカルシウム不足になると、母親の骨や歯からカルシウムが溶け出し、胎児に送られることになります。
母親がカルシウム不足によって骨粗しょう症や神経過敏(イライラ)、高血圧になる恐れもありますので、妊娠中のかたは特に意識して摂りたいですね。
4.カルシウムが不足するとどうなる?
- ・骨がもろくなる
- ・神経過敏(イライラする)
- ・動脈硬化
- ・高血圧
4-1.骨がもろくなる
カルシウムが不足している状態が続くと、血中のカルシウム濃度が下がります。
そうすると血中のカルシウム濃度を上げる役目を持つ「副甲状腺ホルモン」が分泌され、骨からカルシウムが取り出されるのです。
いわゆる「骨のカルシウムが溶けだす」というのは、この現象のことを言います。
そして骨からカルシウムが取り出された結果、骨がもろくなり、骨折しやすくなる「骨粗しょう症」になってしまうのです。
4-2.神経過敏
カルシウムは「天然の精神安定剤」と呼ばれています。
カルシウムは神経を興奮させたりリラックスさせたり、神経伝達にもかかわるミネラルです。
不足するとイライラしたり神経過敏になったりする恐れがあります。
4-3.動脈硬化
カルシウムの含有量が多い硬水の地域では、軟水の地域よりも動脈硬化の発症率が少ないことが知られています。
カルシウムが不足すると血中にカルシウムが溶けだし、それが血管内部に溜まり、血管が硬くなります。
いわゆる動脈硬化になってしまうのです。
カルシウム不足により血管が弾力を失うと、損傷しやすくなり、その損傷部分から脂質が血管の中に入りこみ、さらなる動脈硬化を引き起こす原因にもなってしまいます。
4-4.高血圧
カルシウムには血圧をコントロールする役目があります。
しかし、カルシウムの摂取量不足により骨から血中にカルシウムが溶け出すと、カルシウムが血管壁の細胞内に溜まり、血管を収縮させてしまうのです。
その結果、血液が流れる圧力が高まって(血圧が上がって)しまうのです。
5.含有量がすごい!マカのカルシウム
マカにカルシウムが豊富に含まれているということは、あまり知られていない事実です。
カルシウムが多いと言われている食品と比べてみても、その量は十分過ぎるほど。
食品 | 100gあたりの含有量(mg) |
---|---|
桜えび | 690 |
マカ粉末 | 586 |
いわしの丸干し | 440 |
大根の葉 | 220 |
アーモンド | 210 |
小松菜 | 150 |
牛乳 | 110 |
納豆 | 90 |
マカを配合したサプリメントや栄養ドリンクなどは、マカの「滋養強壮作用」が宣伝されることが多いので、意外に思われるかたも多いでしょう。
しかもカルシウムは熱に強く、サプリメントなどへ加工する際の熱によって失われることはありませんので、安心して摂ることができますよ。
6.大人にこそマカ。年齢を重ねるとカルシウムの吸収率が低下する
カルシウムが必要なのは、妊婦さんや若い女性だけではありません。
年齢を重ねれば重ねるほど、カルシウム摂取の重要性が増すのです。
“エストロゲン(女性ホルモンの一種)の存在下ではカルシウムの摂取は骨量を増加させるが、閉経後はエストロゲンが欠乏し、腎臓での活性型ビタミンDの合成が少なくなり、腸からのカルシウム吸収が少なくなる。
高齢期、とくに女性で骨粗しょう症が多く見られる。”
(引用:灘本 知憲 仲佐 輝子 「基礎栄養学」 化学同人 P103 2012)
高齢の女性に骨粗しょう症の人が多いのは、ビタミンDを合成する力が落ちてきているというのが大きな原因の一つです。
大人になると骨の成長は止まりますが、カルシウムが要らなくなるわけではありません。
成人後もカルシウムをたっぷり摂ることで、骨の密度が増し、カルシウムがぎっしり詰まった丈夫な骨になるのです。
さらにカルシウムの吸収率に関して、こんな事実もあります。
- 10代男女の吸収率…45%
- 20代~40代男女の吸収率…30%
- 50代以上男女の吸収率…25%
高齢でなくても、20代になると徐々にカルシウムの吸収率が減ってきます。
50代になると、10代の頃よりもカルシウムの吸収率は半分近くまで減少してしまうのです。
7.マカとカルシウムのサプリメント。どっちが良い?
カルシウムをマカで摂るのと、カルシウムのサプリメントで摂るのとでは、どちらが良いのでしょうか。
メリットとデメリットを比較してみましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
マカ | さまざまな栄養素を幅広く摂れる | 含有量がサプリに比べて少ない |
カルシウムのサプリ | ピンポイントでカルシウムを摂れる | ・カルシウムしか摂れない ・自然の食品ではないので、吸収率が下がる傾向に |
マカとカルシウムのサプリメントについてまとめると、
マカ…日常的に摂るのがおすすめ。自然食品なので効果は緩やかだが、安心して続けることができる。
サプリメント…毎日飲むと栄養バランスが偏る恐れあり。牛乳や魚介類などが苦手な人が補助的に飲むのであれば可。
という感じでしょうか。
カルシウムの効果を実感するためには、ある程度の期間は飲み続けることが必要です。
そうなると、人工的なカルシウムのサプリメントよりも、やはりマカなどの安心できる自然食品から摂るのがおすすめです。
8.カルシウムの過剰摂取について知っておこう
カルシウムの過剰摂取によって、以下のような症状が出ることがあります。
- ・吐き気
- ・便秘
- ・高カルシウム血症
- ・腎結石
- ・尿管結石
- ・腎不全
- ・幻覚
一日の耐用上限量(2,500mg)を守っていれば、これらの健康障害の心配はありません。
むしろ一般的な食事メニューではカルシウムの必要量を補いきれない人が多いので、過剰摂取を気にするよりも不足分を補うことを考えましょう。
ただし、サプリメントでカルシウムを補いたいというかたは、上限量を超えないように注意が必要です。
9.マカと日光浴(ビタミンD)で吸収促進。効率的にカルシウムを摂ろう
カルシウムと一緒にビタミンDを摂取すると、カルシウムの吸収率がアップします。
この仕組を理解するためには、まずは小腸にある「エンテロサイト」という細胞について知ることが必要です。
エンテロサイトはビタミンDと一緒にカルシウムを吸収する性質を持ちますので、ビタミンDを摂らずにカルシウムだけを摂取しても、カルシウムは体外に排出されてしまいます。
カルシウムとビタミンDは、セットで摂ることが大切なのです。
ビタミンDは日光浴をすることで体内に作られます。
日光浴をする(外出する)時間の目安としては以下を参考にしてください。
- 夏(晴天時)…2~3分
- 冬(雨天時)…1時間程度
このくらい日光浴をするだけで、1日の必要量(5.5マイクログラム)の30~100%を補うことができます。
「どうしても日焼けしたくない!」というかたは、手など体の一部分を日光に当てるだけでも、ある程度のビタミンDは作られます。
日光浴が苦手なかたは、次にご紹介するビタミンDが豊富に含まれている食品を、日常生活に取り入れてみてくださいね。
9-1.ビタミンDが豊富な食品
ビタミンDが多く含まれている食品はこちら。
食品名 | ビタミンD量(100gあたり) |
---|---|
サケ 一切れ(80g) | 25.6μg |
イワシ丸干し 一尾(30g) | 15.0 |
サンマ 一尾(100g) | 14.9 |
カレイ 小一尾(100g) | 13.0 |
サバ 一尾(100g) | 11.0 |
卵 一個(50g) | 3.0 |
きくらげ 二枚(2g) | 1.7 |
干ししいたけ 二個(6g) | 0.8 |
※摂取量目安:一日あたり5.5マイクログラム(μg)
魚類にビタミンDが多く含まれています。
と言っても、卵を一個食べるだけでも、一日に必要な量の半分以上は摂れてしまいますね。
ビタミンDを摂取するのはそんなに難しいことではないので、ビタミンDのサプリメントに頼る必要はなさそうです。
ちなみに上限量は成人男女で100μgです。
過剰摂取を続けると心臓や筋肉、血管などにカルシウムが沈着する恐れがありますので、上限量は超えないように注意しましょう。
10.カルシウムの摂取にはマカがおすすめ
カルシウムは、サプリメントよりも自然食品のマカで摂りましょう。
マカは食品の中でもカルシウム含有量がピカイチです。
マカでカルシウムを摂取して、さらにビタミンDで吸収率を上げると効率的です。
妊娠中のかたは、意識してカルシウムを摂ることを心がけましょう。
加齢によりカルシウムの吸収率が下がってきた20代以上の男女は、不足によって以下のような症状が出る恐れがあります。
- ・骨がもろくなる
- ・神経過敏(イライラする)
- ・動脈硬化
- ・高血圧
こうした症状が出ないように、積極的にマカなどのカルシウムがたっぷり入った食品を摂りましょう。
慢性的なカルシウム不足の日本に、今こそマカが必要な時なのかもしれません。